愛知県立芸術大学 Aichi University of the Arts


研究室

中島聡研究室

プロダクトデザイン

カリキュラム

美術総合研究「ユニバーサルデザイン」

本授業の名称であるユニバーサルデザインは、一般的には高齢者や障害を持つ人などを対象者の範囲と考える傾向がある。主催する中島研究室(以下、研究室)では、更に時間の流れをデザインの必須要件と考え、一人の対象者が長期間に渡って使用できることもユニバーサルデザインの定義に加えている。 研究室所属学生は上記定義の主旨を理解し、各自の研究テーマを深め達成するために本授業において担当教員と十分協議し、テーマについては社会性を重視しなければならない。研究プロセスでは様々な手法や表現を積極的に試行し、その結果を客観的に観察・分析・評価しなければならない。 2年間に及ぶ研究から有意な成果を達成するためには、上記目的を齟齬なく理解することが肝要である。 本授業は大学院の授業の最初に設定され、まず研究テーマを担当教員と共に再考し2年間の研究プロセスを再構成する。さらに研究期間とプロセスを俯瞰し、修了制作において仮説の提案・検証・評価が十分に遂行できることを確認後、研究を開始する。 授業形態は演習とし、PDCA(Plan・Do・Check・Act)サイクルを用いて研究内容を深めて行く。

美術特別研究「欧米におけるデザイン解釈の研究」

デザインは外来語として伝わり、日本では未だにデザインを表層的装飾として理解している傾向がある。授業では英語文献をテキストに文献講読を行い、デザインという言葉が生まれた欧米におけるデザインの原義と本質について学び、各自の研究テーマと社会との係わりをマクロ的視点で考察する。 欧米におけるデザインを比較的平易な文章で書かれたテキストを使用し、毎週各自が指定された範囲を事前に予習する。授業では各自がその範囲を音読し、その内容について全員で意見交換を行う。 またアメリカのデザイン学会誌(Journal)などもサブテキストとして使用し、より専門的なデザインの理解を深める。

美術特別研究「ヒトの特性とデザインの研究」

デザインは立体・平面・映像などの作品として完結するものではなく、他者と関わることによって、初めてその目的を達成する。ヒトの身体や心理の特性、そしてその経年変化を考えることは、デザインとアートを分けるフィルターの一つと言える。 本授業では傷害を持つ人たちに接し、語り合い、そして気持ちを知ることを重視し、学生が体験したことのない日常生活の意外な不便を知る。そしてその対策を共に考え、共に評価し、共に“できた!”ことの喜びを共感する。 誕生から死に至るまでのヒトの一生を映像などにより学び、自分自身の人生として考える。その後脳卒中により身体に傷害を持つ人たちとの話し合いの中から、彼ら(将来の自分自身)の不便を共感する。それらの不便を解決する知恵を共に出し合い、自立した生活活動を行うための具体的な道具(自動具)として試作を重ね、リアルティーのあるデザインプロセスとして完結させる。